食品のパッケージやペットボトル、ストローや使い捨ての食器など、わたしたちの生活には使い捨てプラスチックがあふれています。一度使ったらすぐごみになるプラスチックでも、自然界で分解されることはなく、数百年にもわたって環境を汚染します。それでも、普通に生活していると、使い捨てプラスチックはなかなか減らせません。そこで、みなさんは使い捨てプラスチックのことをどう思っているのか、意識調査をしてみました。
調査時期は、2020年9月下旬です。国内に住んでいる1000人を対象に、18~79歳で10代ごと(10代は20代とする)の男女の人口の割合に合わせて、すべての都道府県で調査を行いました。
調査結果
Q1.暮らしの中で、不要な使い捨てプラスチック製品や過剰包装(商品が必要以上に包まれている)のサービスが多いと思うことはありますか。
「非常にそう思う」「多少そう思う」を合わせると、81.2%の人が、過剰包装が多いと感じているという結果になりました。
世代別では、70代のうち94%の人が、過剰包装が多いと回答しています。
具体的にどのサービスがそれにあたるかを、複数回答で聞いてみたところ、上位5位は「肉や魚用のトレー」39.5%、「菓子の個包装(1つ1つ包まれているもの)」38.1%、「ダイレクトメールやパンフレットなどのプラスチック製袋」33.5%、「通信販売の緩衝材(商品が傷つかないように衝撃をやわらげるためのもの)や包装」30.2%、「テイクアウト時の容器や包装」29.2%でした。
Q2.もし衛生面、価格、利便性(便利さ)などに問題がなく、このような使い捨てプラスチックを使わないための選択肢がもっと身近にあるならば、利用してみたいですか。
全体の7割の人が「非常にそう思う」「そう思う」と答えています。世代別では、70代がもっとも多く88.6%、30代で79.5%、60代で78.9%の人が利用したいと感じているようです。
Q3.普段のあなたの行動で当てはまるものを教えてください。(いくつでも)
- マイバッグを持ち歩く(87.8%)
- 使い捨てのマスクではなく、リユース(何度も使える)マスクを使っている(49.5%)
- 飲み物を入れるマイボトル(水筒)を持ち歩いている(42.8%)
- ペットボトル製品は買わない(8.3%)
- 使い捨てのカトラリー(わりばし、フォークやスプーン)をもらわない(25.6%)
- 使い捨てストローは使わない(17.6%)
- カフェには、マイタンブラー(マイボトル)を持ち込む(4.2%)
- 飲食店等で提供される使い捨てのおしぼりを使わない(4.1%)
- 飲食店で食事などをテイクアウトする際は、自分の容器を持ち込んでいる(2.0%)
- 使い捨てのラップの代わりに、みつろうラップ(ミツバチの巣から採れるロウを布に染み込ませて作るラップ。水洗いしてくり返し使える。)などの何度も使える製品を利用している(4.6%)
- その他(1.9%)
Q4.レジ袋の有料化だけでなく、他の使い捨てプラスチック製品について、使用規制や有料化を進めるべきだと思いますか。
全体の62%が「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答しています。レジ袋の有料化だけでは本当の解決策にはならないと感じている人も一定数いるようです。
使い捨てプラスチックを減らしていくには?
今のわたしたちの生活には、使い捨てプラスチックがたくさん使われています。この状況を変えることは難しいと感じるかもしれませんが、実は変えたいと思っている人は多いようです。自分のやっていることをまわりの人に話したり、1人1人が少しずつ行動したりしていけば、使い捨てプラスチックを減らしていくことができるかもしれませんね。
調査:国際環境NGOグリンピース・ジャパン
国内だけでは解決が難しい環境問題を、世界的に連携することで解決を目指して、世界55以上の国と地域で活動しているNGO団体(政府や政党、企業からお金をもらわない独立型の団体)の日本支部です。