筆者が一番伝えたいことを見つけるには(4)

3-4Graders

 みなさんは、ふだん文章を読むときに、どんなことに気を付けて読んでいますか?何も考えずに、ただ読んでいるだけでしょうか。どんなことに工夫して文章を読めば、筆者(文章を書いた人)のつたえたいことを読み取ることができるか、考えていきましょう。

「多くの人がそう思っていること」を最初さいしょ紹介しょうかいした後、「そうじゃない考え」を紹介しょうかい

 下の文章を読んでみましょう。「筆者が一番伝えたいことを見つけるには①」に出てきた文章と同じタイトルですが、中身が少しちがっています。

「リデュースはいことだけど、、、」

 ごみ問題において、リデュースは、リサイクル、リユースとならんで大事なキーワードの1つです。リデュースとは、ごみになってしまうものを使わないことや使うりょうらすこと、またはべつのものを使うようにすることで問題を解決かいけつしようというやり方のことです。最近さいきんのリデュースのれいには、2020年7月1日からレジぶくろにお金がかかるようになったことがあります。お金がかかるようになったことによって、レジぶくろ利用りようはその前の年の半分くらいにまでらすことができたそうです。

 リデュースがリサイクルやリユースと大きくちがうのは、上でも書いたように、ごみになるものを使わないこと、そしてそのりょうらすことによって、プラスチックごみのりょうらすことができる点です。リデュースは、ごみになる元のプラスチック製品せいひんらしていくために、プラごみをどう集めるか、それらをどうリサイクルしたり、リユースしたりするかを考えなくていいのです。

 しかし、リデュースも完璧かんぺきではありません。この記事の最初さいしょに、レジぶくろ利用りようが半分にったということを紹介しょうかいしました。それ自体はよいことですが、実は、った分、プラスチックの利用りようえています。レジぶくろにお金がかかるようになってから、エコバッグの売上は多くびていて、お金がかかるようになる前の4.7倍にえているそうです。また、ある会社の調査ちょうさによると、レジぶくろた形をした取っ手付きのビニールぶくろの売り上げが、お金がかかるようになる前の2倍以上いじょうになっているそうです。ビニールぶくろ利用りようは半分にったのですが、もしかしたらレジぶくろった分、他のプラスチック利用りようえているかもしれないのです。

 この文章で、「多くの人がそう思っていること」に当たる部分はどこでしょうか?「レジぶくろにお金がかかるようになってから、レジぶくろ利用りようった」ということは、わたしたちが生活する中でもわかりそうですね。では、「そうじゃない考え」はどこでしょうか?「レジぶくろ利用りようった分、エコバッグやビニールぶくろなど他のプラスチックの利用りようえている」というところですね。この「そうじゃない考え」の部分に、筆者のつたえたいことが書かれていることがあります。「そうじゃない考え」は、「実は」「実際じっさいは」「しかし」などの言葉の後ろに書かれていることが多いので、気を付けて読んでみましょう。

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