2025年10月11日(土) ~ 10月13日 (月) 静岡県浜松市で行われた「日本教育心理学会 第67回総会」にて、概念型探究に関する論文発表を行いました。
教職課程の授業における「概念型探究」の実践研究について、この研究は、次期学習指導要領でも影響力を持つ「概念型のカリキュラムと指導」の考え方に基づき、教職課程のコアカリキュラムを構成する「教育の課程と方法」で実施されました 。
研究の目的は、受講生が概念型探究をどのように認識し、その認識が授業の展開ごとにどのように変化するかを明らかにすることでした 。2024年前期に「教育の課程と方法」を受講した初等及び特別支援の学生130名を対象に、授業中にウェブ上のフォームを使って、概念型探究に対する認識を4回にわたって測定しました 。
分析の結果、学生の認識は授業参加の回数を重ねるごとに高まることが明らかになりました 。特に、概念型探究は全体として「主体的・対話的で深い学び」を促す教え方であるという認識が最も顕著でした 。一方で、学生の認識では概念型探究は「理論的な枠組みがかっちりしている教授法の枠組み」であるとも捉えられていました 。さらに、授業の感想からは、「概念とその事例や、そこからの文章作りはとても難しかった」といったように、内容の理解に困難さを感じる声が多く見られました 。
今後は、どの受講生がどの段階でどこまで理解できているかを把握するため、概念型探究に関するパフォーマンス評価を取り入れるなどして、学生の理解をさらに促す研究が展開される予定です 。また、現職教諭を対象とした概念型探究の研修を支えるような研究も今後の課題となっています
発表資料は、以下ご確認ください。
